複数の探偵で尾行する場合、最も気をつけなければならないのは何でしょうか?
A 調査対象者に近づかないB 常に複数で行動するC 一か所にまとまらない地方の行き交う人も少ない町では、単独の尾行はすぐに分かってしまいます。そこで複数の探偵を調査に動員するのですが、この時、絶対に犯してはならないミスが、複数の探偵が集団で尾行する行為です。怪しい複数の人間が特定の人物と一定の距離を保ちながら歩いていれば、周囲の人から必ず奇異に思われてしまいます。探偵は目立ったり、怪しまれたりすれば終わりです。複数の尾行は、あらかじめ町の地図を把握した上で、分散して張り込みます。その上で連絡をとりながら、尾行を代わる代わる行うのがセオリーです。従って、正解はCの「一か所にまとまらない」です。こうして比較的閑散とした地方の町でも、調査対象者本人だけでなく、周囲の人々にも怪しまれずに尾行を成功させることが可能になります。徒歩での尾行は、体力があり経験値が上がれば上がるほど勘が働くようになり、相手の次の行動も読め、証拠に行き着く成功率は高まります。まさに尾行の極意は、何百人もの人の後をつけて経験を積むものだと言えるでしょう。ただし、今は電車やタクシー、マイカーでの移動がほとんどですから、乗り物別のノウハウを身に付けていなくてはなりません。よくスパイ映画などでは、尾行する相手が電車に乗ると、その隣の車両に乗って様子を窺うシーンが出てきます。では現実はというと、弊社では原則として調査対象者と同じ車両に乗ることを推奨しています。というのも、特に東京や大阪などの大都会では、ラッシュアワー時の電車は立つ余地もないほど混むからです。押し合いへし合いしている状況で、隣の車両などに行っていては、完全に見失ってしまいます。そこで同じ車両に乗り込み、対象者の後にぴったりとくっつきます。こうすれば降りる際も、一緒に移動できますので、絶対に見失うことはありません。